調査・データAPモラー・マースク(デンマーク)は7日、10月の北米市場の最新動向を発表した。
世界経済は第3四半期に堅調な成長を示したが、地域や産業によってばらつきが見られ、特に製造業の回復は停滞。アメリカ経済は依然として強く、連邦準備制度の利下げにより景気後退の懸念は和らいでいる。
海上輸送市場では、料金は2021年のピークから70%下がったものの、19年平均と比較して2.2倍の水準。10月初めに発生した港湾ストライキの影響は一部残っているが、オペレーションは大部分で回復している。北米向けの輸送量は前年同期比で4-6%増加し、中国や東南アジアからの輸出が特に成長をけん引した。
地中海から北米向け、北欧から米国へも増加しており、スペースが不足気味。アジア太平洋からアメリカへの輸送では、10月初めの繁忙期後に需要が増加し、東海岸行きのスケジュールに一部遅れが生じた。さらに、低水位のセントローレンス川の積載制限により、北欧からカナダ向け貨物には低水位サーチャージが適用されている。
北米の地上輸送では、契約トラックロードは安定しているものの、LTL(小口貨物)セグメントでは厳しい容量制約が続いている。航空貨物市場は需要が堅調で、特にアジアからの越境EC(電子商取引)や高技術製品の輸送が増加している。9月には航空燃料価格が下落し、輸送コストの一部軽減につながったが、特定の地域では地政学的な緊張の影響も生じている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com