調査・データ現場改善のシステム開発などを手掛けるスノーピークビジネスソリューションズ(愛知県岡崎市)は12日、生産現場システム導入の失敗に関する実態調査の結果を公表した。導入した生産現場システムに不満を抱く社員の半数が「導入目的とシステム要件のミスマッチ」が失敗の原因と回答し、「システム会社との密接なコミュニケーションと柔軟な対応」が必要だと感じていた。
調査は、生産現場システムの導入に関わり、導入に不満や課題を感じた経験がある製造業や運送業、小売業などの社員を対象にインターネット通じて実施。110人から回答があった。
システム導入や運用で、不満や課題を感じた点(複数回答)については、「システムの操作が複雑だった」が52.7%と最も多く、「現場の業務フローに適合しなかった」が36.4%、「システムの動作・処理能力に問題があり、期待したスピード感が得られなかった」が35.5%だった。
システムが想定と違った原因(同)については「果たしたい目的とシステム要件のミスマッチ」が50.0%と半数を占め、「システム会社やベンダーとのコミュニケーション・連携不足」が42.7%、「現場の意見や要望の反映不足」が41.8%だった。
また、どのような導入手順であれば、想定通りのシステムを導入できたと思うかとの質問(同)では、「システム会社との密接なコミュニケーションと柔軟な対応」が55.5%と最も多く、「現場の業務プロセスを十分に理解した上での要件定義」が49.1%、「現場を巻き込んだ共同開発アプローチ」が43.6%だった。
同社は「システム会社との密接なコミュニケーションの不足が、多くの不満や課題を引き起こした」と指摘し、「システムを最大限活用するには、システム開発サイドの現場理解に基づくズレのないシステム提供が不可欠で、現場ニーズを反映しながら共に構築することが大切だ」としている。
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