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味の素冷凍食品、ポーランドで餃子生産

2013年6月26日 (水)

フード味の素冷凍食品(東京都中央区)は今月下旬から、ポーランドのヤボ社で、外食向け冷凍餃子の委託生産を開始する。

競争力のある餃子を新たに現地生産することで、欧州事業の拡大を図る。欧州地域の売上高(2013年度)は対前年比2桁増の12億円を見込んでおり、16年度には倍増を目指す。同社の12年度の売上高は1148億円で、このうち海外売上高は100億円を超えているが「欧州事業を拡大することで、海外売上比率2桁を目指す」としている。

同社によると、欧州では餃子が「日本食レストランの人気メニューの1つ」として拡大を続けており、市場の拡大とともに、競合の激化が想定されるとして、早期に欧州で生産基地を整備することが必要と判断した。

同社は、欧州市場でタイのグループ会社から餃子・から揚げなどを輸入しているが、豚肉を使用した商品の輸入規制、関税、物流コストが課題となっていた。このため、タイからの輸入に加え、新たにポーランドにある冷凍ピエロギ(ポーランド風餃子)のトップメーカー・ヤボ社に餃子の生産を委託。ピエロギは、餃子と原料、製造工程が類似しており、設備、原材料調達の面での相乗効果が期待できるという。

餃子の生産は、日本国内と同じ品質の商品を供給するため、ヤボ社工場に同社が主要設備を貸与・導入し、専用ラインを構築するとともに、生産技術支援を行う。

今後、生産拠点が欧州にあることを生かし、豚肉を使用した餃子などラインアップを強化。初年度は300トン(50万袋分)の生産を見込んでいる。

販売は、11年に欧州のレストランルート強化のため再編を行った欧州味の素食品社に委託しており、主にフランス、イギリス、ドイツのアジア系エスニック外食ルート中心に販売。現地生産品は7月上旬にも発売し、現地生産開始後もこのスキームを継続する。