メディカル東邦ホールディングスは27日、医薬品卸売事業子会社の東邦薬品(東京都世田谷区)が、東海旅客鉄道(JR東海)と西日本旅客鉄道(JR西日本)の新幹線荷物輸送サービスを活用し、医療用医薬品の輸送実証実験を開始すると発表した。4月からで、東京駅-広島駅間で行われる。
実証実験では、輸送時の振動低減や時間短縮が求められる医療用医薬品を対象に、新幹線輸送の有効性を検証。専用ボックスを使用して、医薬品の振動データを収集し、安全性と輸送品質を評価する。また、新幹線の高速性や定時性を生かし、ジャストインタイム物流の可能性についても検討する。
近年、再生医療等製品やバイオ医薬品などのスペシャリティー医薬品が増加し、輸送時の品質管理の重要性が高まっている。さらに、物流の2024年問題によりトラックドライバー不足が懸念されるなか、新幹線輸送は輸送力確保の手段として注目されている。鉄道輸送は環境負荷の低減にも寄与するため、持続可能な物流の選択肢としても期待が大きい。
実験では、新幹線輸送の振動の影響を調査し、ほかの輸送手段と比較して医薬品の品質保持に適しているかを検証するとともに、輸送スピードと高頻度運行による安定供給の可能性も評価し、今後の実用化を見据えた課題を抽出する。
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