メディカル大日本印刷(DNP)とDNPロジスティクス(東京都新宿区)は27日、医薬品業界向け物流拠点「小豆沢センター」を東京都板橋区に開設すると発表した。4月1日の稼働開始に向け、医薬品卸売販売業と医薬品製造業の許可を取得済みだ。

▲小豆沢センター外観(出所:大日本印刷)
トラックドライバーの時間外労働規制強化により物流業界の人手不足が深刻化し、特に夜間配送や長距離輸送における課題が顕在化している。医薬品の安定供給には温度管理や在庫管理に加え、不正アクセスや盗難を防ぐための強固なセキュリティー管理を備えた物流拠点が不可欠だ。このような業界全体の課題とニーズに応えるため、同センターは小豆沢の商業印刷向け製造拠点を最新のセキュリティーシステムと効率的な物流管理システムを備えた施設へと転用し、開設した。
医薬品と販促物を同一拠点でセットアップ・配送する効率的な体制を構築し、物流プロセスを合理化し、配送・管理コストの大幅な削減と納品時間の短縮を実現する。医薬品メーカーと医療機関の双方にとって、より効率的なサプライチェーンの確立が可能となる。また、検査薬メーカーからの委託業務として、高度な品質管理基準に基づいた診断薬キット部材の検査作業と、厳密な衛生管理下での封入作業も実施する。全国6拠点からなる戦略的に配置された物流ネットワークを最大限に活用し、地震や豪雨などの自然災害発生時でも、迅速な代替ルートの確保と安定供給体制の維持を可能とする事業継続計画を確立している。
DNPロジスティクスは「小豆沢センター」を活用したメディカル物流アウトソーシングサービスで2030年度に年間売上高30億円を目指す。医療機器製造業と医薬品店舗販売業の許可取得も進める方針だ。
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