
▲青宙橋(出所:三井不動産)
環境・CSR三井不動産とANAホールディングス(HD)は3月29日、「HANEDAインダストリアルパーク」計画の一環として整備を進めていた「青宙橋」(あおぞらばし、東京都大田区)の開通式を開催した。
青宙橋は、橋長86メートル、幅員4メートルの、羽田旭町地区と東京モノレール・整備場駅を結ぶ海老取川に架かる人道橋であり、地域住民や働く人々の利便性向上を目的としている。
HANEDAインダストリアルパーク計画は、2017年に三井不動産とANAHDが大田区と連携して始めた街づくり型開発プロジェクトで、羽田エリアの産業活性化を目的としている。これまでに、三井不動産の物流機能を含む複合用途施設「三井不動産インダストリアルパーク羽田」(MFIP羽田)や、ANAのトレーニングセンター「ANA Blue Base」が整備されてきた。今回の青宙橋の開通によって、HANEDAインダストリアルパークの開発計画は総仕上げとなる。
従来、羽田旭町地区から整備場駅へ徒歩で向かうには、駅の南側にある「穴守橋」まで迂回して渡る必要があった。このため、地域住民や働く人々からアクセス向上の要望が寄せられていた。青宙橋の開通により、新たな経路が確保されHANEDAインダストリアルパークへのアクセスが向上することで、羽田エリアの産業、地域の活性化が期待される。
青宙橋は、日常の交通手段としてだけでなく、災害時の避難経路としても機能する設計となっている。すでにMFIP羽田とANA Blue Baseは大田区と「災害時における施設等の提供に関する協定」を締結しており、地域住民の一時避難場所や防災備蓄品の提供拠点となっている。さらに、橋の右岸側には東京都が「防災船着場」の整備を予定しており、水上輸送の活用による防災力強化が図られる。

▲三井不動産ロジスティクス本部ロジスティクス事業部統括の高見太輔氏
橋のデザインはMFIP羽田に入居する梓設計(同)が手掛け、大田区の「空港臨海部グランドビジョン2040」の方針に基づき、「人の活動と自然の調和」を意識し、橋面に青と白を基調としたタイルが敷かれ、水辺の景観に調和するデザインが施されている。
三井不動産ロジスティクス本部ロジスティクス事業部統括の高見太輔氏は、青宙橋の完成を、同社とANAHDが共同で目指した「地域一体開発の最後のピースが完成」したと語り、地域の利便性と災害対応力の向上に貢献して、親しまれる存在になることへ期待を寄せた。
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