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アダストリアが持ち株会社制移行、国際VC強化へ

2025年4月7日 (月)

M&Aアダストリアは4日、9月1日付で持ち株会社体制に移行し、社名を「アンドエスティHD」に変更すると発表した。100%子会社の新アダストリアに衣料品販売などの事業を移管する。持ち株会社化により、グループ各社は「and ST」を中心としたプラットフォームでつながり、事業会社ごとに成長戦略を自律的に展開する。同社は今後、M&Aを通じてカテゴリー拡充や海外展開の加速を目指す。

同社は2030年2月期に向けた中期経営計画で、マルチブランドを軸にリアル店舗とスタッフを活用。自社EC(電子商取引)サイトのand STを「Play fashion!プラットフォーマー」として進化させる方針を掲げた。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の柱として、顧客体験の変革に重点を置く。海外EC事業を中国大陸、香港、台湾へと拡大、「and STプラットフォーム」の進化を通じて経済圏の拡大を目指す。

社内では、ビジネスインフラの刷新とデータの効果的な活用を進め、働き方改革を実現する。システム投資ではオフショア開発の比率を高め、社内SEとエンジニアの増強を推進する。また、新たにR&D機能を設置し、先進テクノロジーの活用を主導する体制を構築する。これらの取り組みを通じて、システム投資額の連結売上高に対する比率を最適化する。

物流面では、DXテクノロジーを積極的に導入する。受発注・在庫管理・配送を含むバリューチェーン全体の最適化を進める。これにより、業務プロセスのデジタル化とリアルタイムデータ連携を実現し、サプライチェーン全体の可視化と効率化を図る。自動倉庫システムとAI(人工知能)予測モデルを活用したDC機械化投資により、作業効率と生産性を大幅に向上させる。ロボティクスとIoTセンサーを活用した最新の物流技術を導入し、人手不足の解消と作業品質の向上を実現させる。戦略的に配置する新ECDCを通じて、拡大するオンライン需要への対応力を確保。配送ルートの最適化と環境負荷の低減を両立する物流ネットワークを構築する。

さらに、グローバルなサプライチェーンの強靭化に向けて、生産拠点の戦略的な分散化を進める。中国大陸の既存の生産基盤を活用し、ASEANエリアでの生産能力を段階的に拡大。両地域の強みを生かしたハイブリッド生産体制を構築する。この一環として、環境配慮型の自社開発素材の活用を拡大し、現地サプライヤーとの連携を強化して高品質な素材の現地調達を推進し、リスク分散と効率化を実現する。中期的にASEAN地域での生産比率を50%に引き上げることを目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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