ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

トラック死亡事故200件で横ばい、首都圏に集中

2025年4月17日 (木)

事件・事故全日本トラック協会は17日、2024年1月から12月の交通事故統計分析結果(死亡事故)を発表した。全国で発生した事故件数は前年から横ばいの200件、営業用トラック132万6863台(トレーラー、軽自動車を除く)に対する1万台あたりの死亡事故件数は1.51件を記録した。

15年には308件(1万台あたり2.50件)だった死亡事故件数は、16年の258件(2.07件)、17年の270件(2.13件)から徐々に減少傾向を示し、21年には169件(1.27件)まで低下した。しかし、その後は増加に転じ、22年199件、23年200件、24年200件と横ばい状態が続いている。

発生地域別では埼玉県が23件と最も多く、次いで神奈川県18件、東京都17件と首都圏での事故が突出している。大阪府と兵庫県がそれぞれ12件、千葉県が10件で続いており、大都市圏に事故が集中する傾向が顕著である。一方、秋田県、富山県、奈良県、和歌山県、島根県、徳島県、長崎県では死亡事故の発生がなく、地域による事故発生件数の差が大きい。

▲発生地別死亡事故件数推移(クリックで拡大、出所:全日本トラック協会)

道路区分別の分析では、一般道路での事故が158件と全体の79.0%を占め、高速道路等での事故は42件(21.0%)だった。事故を起こした車両の区分では、大型車両による事故が122件(61.0%)と最も多く、次いで中型車両が71件(35.5%)、普通車両が7件(3.5%)となった。この傾向は近年一貫して続いており、特に大型車両の事故防止が課題となっている。

一般道路に限定した分析では大型車両による事故が98件(62.0%)、中型車両が53件(33.5%)、普通車両が7件(4.4%)を占めた。一方、高速道路等では大型車両24件(57.1%)、中型車両18件(42.9%)と、大型車両の事故割合が若干低くなる傾向が見られた。高速道路等での普通車両による死亡事故はゼロ件だった。

全ト協では、「トラック事業における総合安全プラン2020」で掲げていた1万台あたり死亡事故件数1.5件という目標達成に向けて、さらなる事故防止対策の強化する構えだ。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com