荷主出光興産は24日、出光タンカー(東京都千代田区)と共同で、環境対応型のVLCC(大型原油タンカー)2隻を建造すると発表した。2028年と29年に完成予定で、燃料はメタノールと重油の二元燃料方式を採用。風力推進補助装置「ローターセイル」2本と軸発電機も搭載し、CO2排出量を40%以上削減する設計だ。

▲メタノール二元燃料焚きVLCCイメージ(出所:出光興産)
同船は、出光タンカー、日本郵船、飯野海運、日本シップヤードの4社が策定した設計コンセプトを基に建造され、全長339.5メートル、型幅60メートル、満載載貨重量30万9400トンの大型船となる。風力と軸発電機を併用することで、国際規制「EEDIフェーズ3」の基準を超える環境性能を実現。出光タンカーは今後、定期用船を含め合計6隻の環境対応船への更新を進める。
物流面では、軸発電機による燃料消費削減や風力推進の活用が、長距離輸送の効率化と温室効果ガス排出抑制に寄与する。さらに、将来的にはバイオメタノールやe-メタノールの使用によるゼロエミッション化も視野に入れており、海運業界の脱炭素化に向けた取り組みを加速させる。
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