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国交省、宮城県沖衝突事故で海事団体に指導通達

2013年10月25日 (金)

行政・団体 

貨物船ニッケイタイガー

貨物船ニッケイタイガー

国土交通省は25日、昨年9月に宮城県金華山東方沖930kmで発生した貨物船「ニッケイタイガー」と漁船の衝突事故で、運輸安全委員会による意見を受け、海事関係団体に対して指導を通達すると発表した。

事故は2012年9月24日、金華山東方沖930kmの太平洋上で、パナマ船籍の貨物船・ニッケイタイガーと漁船堀栄丸が衝突し、堀栄丸の乗組員13人が行方不明となり、後日、死亡認定された。

この事故について、運輸安全委員会が25日、事故調査経過報告を公表し、国土交通大臣に対して「事故防止のために講じるべき施策」の意見を述べた。

具体的には、国交省に対して(1)船舶自動識別装置(AIS)未搭載の外洋で操業や航行を行う漁船などに「AISの有用性の周知、その他の早期普及に必要な施策を検討すること」(2)海運事業者に対し、衝突事故防止のため、運輸安全委員会の船舶事故ハザードマップなどから漁船の操業状況を入手し、活用するように指導すること——を要請。

この意見を受けて、国交省は漁船へのAIS早期普及策などに関する検討会を設置し、対策を取りまとめるほか、日本船主協会と日本内航海運組合総連合会に対し「事業者が運輸安全委員会の船舶事故ハザードマップなどから船舶が航行する海域での漁船の操業状況の情報を入手し、衝突事故の防止のために活用するよう、直ちに通達を発出し、指導する」としている。

併せて、地方運輸局などで安全関係の講習会で取り組みの徹底を図るよう指導することを決めた。