財務・人事日本貨物鉄道(JR貨物)が7日発表した2026年3月期第1四半期連結決算は、売上高が前年同期比5.7%増の503億8600万円、営業損益が14億1500万円の黒字(前年同期は1億2400万円の赤字)、最終損益が6億6700万円の黒字(同4億9700万円の赤字)となり、黒字転換を果たした。
主力の鉄道ロジスティクス事業では、売上高が4.0%増の447億円、営業損益は21億円の赤字(27億円の赤字)と、依然として赤字ではあるものの改善が見られた。輸送量は、コンテナが5.4%増、車扱が5.6%減で、合計では2.3%の増加。品目別では、中央新幹線工事に伴う発生土の運搬などでエコ関連物資が増送となったほか、農産品・青果物、自動車部品も前年を上回った。一方で、セメントや亜鉛は顧客の出荷計画の変更や輸送終了により減少した。
同社では3月のダイヤ改正で、東京貨物ターミナル-仙台貨物ターミナル間の直行列車設定や、深夜発ダイヤの拡充、大型コンテナ対応の強化などを実施。あわせて、4月にはグループ中核物流会社の社名を「JR貨物ロジ・ソリューションズ」に変更し、鉄道を基軸とした総合物流の提案体制を強化している。
一方、安全面では2024年に発覚した輪軸組立記録の不適切事案を受けて、国土交通省から事業改善命令を受領。全社を挙げた安全管理体制の強化に取り組んでおり、信頼回復に努めている。
不動産事業は、売上高が20.5%増の58億円、営業利益は41.2%増の34億円。分譲マンションの販売や、24年8月に開業した商業施設の平年度化、西橋本社宅跡地の土地持分譲渡などにより、増収増益となった。
通期の連結業績見通しは、売上高が前年比6.7%増の2143億円、営業利益が同3.3倍の88億円、最終利益が36.4%減の43億円を見込んでいる。
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