調査・データ調査会社のリサーチアンドマーケッツ(アイルランド)は13日、市場レポート「物流およびサプライチェーン管理におけるAIの市場機会と戦略:2034年まで」を発表した。
物流およびサプライチェーン管理におけるAI(人工知能)活用の世界市場は、2019年以降、年平均成長率(CAGR)37.11%で成長し、24年には241億9000万ドル規模に到達。その後、CAGR40.88%で成長し、29年には1342億6000万ドルに達すると予測されている。さらに29年からはCAGR40.78%で成長し、34年には7423億7000万ドルに達すると見込まれている。
レポートによると、市場の成長要因は燃料価格と輸送コストの上昇、リアルタイム追跡の需要増加、物流における労働力不足、食品・医薬品におけるコールドチェーン物流の拡大、アジャイルサプライチェーン(変化の激しい市場やニーズに柔軟に対応できるサプライチェーンのこと)の導入、AIスタートアップへの投資増加を挙げた。一方、成長抑制の要因としてはサイバーセキュリティの脅威を挙げた。
今後、市場の成長を牽引するのは越境貿易の増加、EC(電子商取引)業界の拡大、都市化と巨大都市の発展、政府の施策、自動化への需要の高まりを挙げた。一方、成長抑制の要因としては熟練した技術者の不足などを挙げた。
市場をタイプ別でみると、機械学習市場が最大のセグメントであり24年には市場全体の43.08%(104億2000万ドル)を占めた。またコンテキストアウェアコンピューティング(人や物事の状況や変化を認識する技術)セグメントが最も急速に成長するとされており、24年から29年にかけて46.94%のCAGRで成長すると予測した。
用途別でみるとサプライチェーン計画市場が最大のセグメントであり、24年には市場全体の32.50%(78億6000万ドル)を占た。倉庫管理セグメントが今後最も急速に成長するとされており、24年から29年にかけて50.50%のCAGRで成長すると予測した。
エンドユーザー別では自動車市場が最大のセグメントであり、24年には全体の27.28%(66億ドル)を占めた。ヘルスケアセグメントが最も急速に成長するセグメントとされており、24年から29年にかけて51.56%のCAGRで成長すると予測されている。
地域別では北米が最大のシェアを占めており地域、24年には全体の41.85%(101億2000万ドル)となった。次いでアジア太平洋地域、西ヨーロッパが続いた。今後、最も急速に成長するのはアジア太平洋地域と西ヨーロッパとし、それぞれ47.44%と44.39%のCAGRで成長すると予測されている。これに次いで中東とアフリカでは、それぞれ44.28%と42.59%のCAGRで成長すると予測されている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com