
(出所:Amazon)
ECアマゾン(米国)は13日、物流センターなどの自動化を担う各種ロボットについて公表した。ルイジアナ州シュリーブポートに開設した最新鋭の次世代フルフィルメントセンターには注文品の梱包と配送を行う従業員を支援するための9種類の最新鋭のロボットが設置されている。
「セコイア」はAI(人工知能)、ロボット工学、コンピュータービジョンシステムを駆使して拠点の保管スペースを解放するシステム。セコイアの導入によりフルフィルメントセンターにおける在庫の特定と保管が最大75%高速化されたという。
「ヘラクレス」はセンターの各エリアから商品ポッドを探し出し、従業員の元へ運ぶ駆動ユニット。3Dカメラを使用して、人やポッド、ほかのロボット、進路上のその他の物体を識別し、より安全な判断を下すことができる。
「タイタン」はヘラクレスと同様に商品を運び、従業員の元へ直接届ける駆動ユニット。ヘラクレスと比べて2倍の重量を持ち上げることができる。
「バルカン」は同社初の触覚ロボットで、従業員と連携して在庫ポッドの商品をピックアップするシステム。商品とアームが接触するタイミングや適用する力の大きさを認識し、損傷を与えることなくピックアップすることができる。また商品をつかむだけでなく、持ち上げるときにどの程度の力を加えるべきかを判断。さらに特定の物を移動できない場合はそれを判断して、人間のパートナーに交代を依頼することも可能となっている。
「スパロー」は、顧客の注文に応じて商品を集荷する従業員を支援するロボットシステム。コンテナから個々の商品を取り出して専用のトートバッグに移し替え、梱包前に従業員に送ることができる。
「パッケージングオートメーション」は顧客の注文商品をを梱包するシステム。元々はプラスチック製の袋を作る機械だったが、改良されてセンサーで注文の寸法を測定し、より耐久性と耐候性に優れた紙とヒートシール技術を用いて、適切なサイズのオーダーメイドの紙袋を作ることができるようになった。このシステムは米国全土の20以上のフルフィルメントセンターに120台以上が導入されており、ことし1億3000万枚以上のプラスチック袋の使用を削減したという。
「ロビン」は出荷ドックに運ばれトラックに積み込まれる前に荷物を仕分けするために開発されたシステム。ベルトコンベアから荷物を掴み、ロボット駆動ユニットに載せて施設内の次の区画へ搬送する。
「カーディナル」は高度なAIを駆使してシュートから運ばれてきた荷物の山から1つの荷物を素早く選択し、空気吸引で持ち上げてラベルを読み取り、適切なカートに正確に置いてから積み込みドックのトラックに運ぶロボットアーム。最大50ポンド(23キロ)の荷物を取り扱うことができる。
「プロテウス」はセンサーを用いて前方の物体を検知・回避し、敷地内を自由に移動することができる搬送ロボット。カーディナルと連携してカートをセンターの出荷ドックエリアから荷物をトラックに積み込む積み込みドックまで移動する。
同社は今後、これらのロボットシステムをネットワーク全体の既存施設に拡張する予定という。
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