フード日清製粉(東京都千代田区)は26日、岡山県倉敷市に建設を進めていた業務用小麦粉の新工場「水島工場」が完成し、本格稼働を開始したと発表した。
水島工場は、創業125年の歴史で培った技術に加え、IoT、AI、ロボットなどの先端技術を導入したスマートファクトリーを標榜する。生産ラインの調整や副資材・製品の搬送、データ収集・分析、生産計画策定などの業務を自動化し、将来的には一定時間の無人オペレーションを目指す。これらの技術は、国内外の他工場にも展開し、全社的な生産性を20%以上向上させることを目標としている。

(出所:日清製粉)
環境面では、太陽光発電設備や省エネ設備を導入し、非化石証書を活用して使用電力の100%を実質再生可能エネルギー化することで、カーボンニュートラル工場として脱炭素社会の実現に取り組む。また、地震、液状化、高潮などへの対策を実施し、災害に強いサステナブルな工場を実現している。
立地面では、水島港の主要サイロの一つである瀬戸埠頭に隣接し、大型船の直接接岸が可能なため、原料小麦を効率的に調達できる。また、高速道路の近くに位置しており、製品の迅速な配送が可能である。
水島工場の稼働に伴い、内陸部の既存工場である岡山工場(岡山市)はことし7月に、坂出工場(香川県坂出市)は同9月に閉鎖を予定している。これにより、中四国地区でも臨海大型工場への生産集約が完了し、関東、関西、九州地区に続いて生産体制の効率化が図られる。
所在地:岡山県倉敷市児島塩生2767-33
生産品目:業務用小麦粉
総工費:180億円
設備能力:1日当たり小麦挽砕能力550トン(2ライン)
小麦粉サイロ収容力:4200トン
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