話題帝国データバンクは28日、東証1部上場で各種プリンタなどの情報機器、編み機製造などを手がけるシルバー精工が同日付で銀行取引停止処分を受けた、と発表した。
シルバー精工は1952年10月、編機械製造を目的として丸越編物機械の商号で設立され、55年5月にシルバー編機製造へ商号を変更。編物・織物機器、同部品の製造販売を手がけ、64年3月に東証2部へ上場。66年4月には多角化の一環として事務機器部門にも進出して欧文タイプライターの製造を開始、67年6月に現商号へ変更、84年9月に東証1部へ上場を果たしていた。
代理店を通じた国内販売のほか、アジア・アフリカ地域への輸出も行い、91年3月期には年売上高約140億7600万円を計上していたが、その後の需要減退に見舞われ売り上げは減少。このため、近年は取り扱いをカラープリンタなどの情報機器、掃除機などの家庭機器へシフト、10年3月期には単体ベースの年売上高は約19億5700万円、最終損益は約20億9700万円、連結決算の年売上高も約34億4700万円に落ち込み、最終損失約19億7700万円の連続赤字を計上していた。
11年3月期の第2四半期決算でも営業損失、四半期純損失から「継続企業の前提に関する」注記が記載されるなど、事業の苦戦から経営難が続き16日、22日に相次いで不渡りを出していた。負債は2010年3月末時点で約15億7800万円。営業は継続している。