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ISC、ロケット用新燃料タンク開発で協業

2025年7月25日 (金)

サービス・商品将来宇宙輸送システム(ISC、東京都中央区)は24日、製造業のエンジニアリングチェーンを最適化するDX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「WALL」を展開するSUPWAT(同)と、ロケットの燃料タンクの軽量化および高強度化を目的に協業を進め、ロケット用燃料タンクの設計最適化システムおよび新構造の燃料タンクの開発に着手していることを発表した。

▲共同開発した設計最適化システムを利用して設計したタンクの試作品(出所:将来宇宙輸送システム)

液体燃料を用いるロケットにおいて、燃料およびタンクはロケット全体の重量の大半を占めるため、安全性のほかタンクの軽量化や貯蔵効率、耐圧、強度など厳しい条件が求められる。ロケットの液体燃料には、液体水素(マイナス253度)、液体酸素(マイナス183度)、液体メタン(マイナス160度)という極低温の燃料を用いることから、過酷な極低温環境に耐えうる性能が求められるが、従来のタンクの開発手法では挙動予測が困難であるという課題があった。この課題に対し、燃料タンクの主材料に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いて、燃料タンクの重量軽量化・高強度化・低コスト化を実現する新構造の次世代ロケット向け極低温対応燃料タンクの開発を行うことを目的とし、サロゲートモデル(機械学習を用いたシミュレーション手法)を活用した設計最適化システムの開発に着手する。

今回の協業では、第1フェーズとしてタンク設計における力学応答(剥離・壊れ方など)を予測するAI(人工知能)モデルの開発および同モデルを活用した設計最適化システムの開発に取り組み、24年12月に完成。第2フェーズでは、第1フェーズで開発したシステムを用いて、タンクの構造の最適化、特にタンクの口金からのリークを防ぐ構造解析についての検討を進めている。

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