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国内メディカル給食・在宅配食は2.4兆円市場

2025年7月25日 (金)

調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は25日、国内の病院給食、高齢者施設給食、在宅配食サービスを合わせたメディカル給食・在宅配食サービス市場は、2024年度は前年度比2.4%増の2兆4096億円の規模に達したとするレポートを公表した。市場は今後も成長を続け、29年度には2兆5122億円規模となる。

内訳をみると、患者や職員向けの病院給食は病院数や病床数等の減少で微減傾向が続いており、入所者や職員向けの高齢者施設給食も施設の新設がやや鈍化したことで、市場は安定期に入っている。在宅配食サービス市場はコロナ禍で在宅配食需要が急増したが、最近は原材料価格の高騰などの影響で値上げも行われたことから、成長が鈍化している。全体的には、病院給食の減少分を高齢者施設給食と在宅配食サービスがカバーする形で市場規模全体は拡大している。

最近、注目を集めているのは介護食や治療食を含む高齢者向けの冷凍弁当や惣菜を配食する冷凍宅配食市場で、比較的中小規模の企業の新規参入が相次いでいる。

冷凍宅配食は、供給側の事業者にとって、冷凍した製品をまとめて配送できるため、事業運営の効率化やデリバリーコストの削減といった点でメリットが大きい。一方の利用者側も安くまとめ買いをしてストックできるため、利便性が向上する。さらに、冷凍食品に対するマイナスイメージが薄れ、抵抗を感じる人が少なくなっていることも市場拡大を後押ししている。冷凍技術の進化によって、商品ラインナップも充実してきている。

今後の市場について同社は、病院給食の比率が低下する一方で、高齢者施設給食と在宅配食サービスの比率は高まると予測。今後も病院の統合や閉鎖、診療所の無床化が進み、病院給食は伸び悩むとしている。一方、高齢者施設給食や在宅配食サービスも引き続き拡大するが、食事費の自己負担化や人手不足などから伸び率は低下傾向となるとしている。

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