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三菱重工、アトモス社向け大型LPG船を受注

2013年12月6日 (金)

荷主三菱重工業は6日、アストモスエネルギーから大型LPG(液化石油ガス)運搬船を受注したと発表した。世界トップレベルの省エネ性能と、世界の主要LPGターミナルに柔軟に対応できる高い汎用性が特徴。2015年下期に完成・引き渡しを行う。

受注したLPG運搬船は、長さ230m、幅36.6m、喫水11.1mで、総トン数は4万8300トン(載貨重量トン数5万1100トン)。LPG積載量は8万3000立方メートルで、長崎造船所で建造する。三菱重工独自の船型を採用したことなどにより、優れた燃費性能とLPGターミナルごとに異なるさまざまな接続条件への高い適応性を実現する。

アストモスエネルギーは現在、23隻の大型LPG運搬船を運用しているが、このうち同社所有の6隻はすべて三菱重工が建造したもので、他社定期用船17隻のうち11隻も三菱重工製。

同社は、現在年間1000万トンのLPG取扱量を15年に1200万トン超まで増やす中期経営計画に取り組んでおり、この目標を達成するためにLPG輸送体制を拡充していく方針を打ち出しており、今回の造船契約もこの方針を受けたもの。

米国のシェール革命により、極東を含む世界市場で北米産LPGの需要が増大する見通しで、輸送距離も伸びる傾向にあることから、本船は拡幅された新パナマ運河を航行できる仕様となっており、こうしたLPG輸送量・距離の増大に対応している。