サービス・商品システム開発のフェアウェイソリューションズ(東京都千代田区)は7月31日、同社の需給調整・在庫適正化システム「Φ-Pilot Series(ファイパイロット シリーズ)」が、大手焼酎メーカーの浜田酒造(鹿児島県いちき串木野市)に採用されたとして、導入事例を自社ホームページで公開した。
浜田酒造は明治元年創業の老舗焼酎メーカーで、ライチのような香りがする芋焼酎「だいやめ」で知られる。国際的な酒類コンテストで最高賞を受賞するなど、評価が高く、売り上げも順調に伸ばしているが、在庫管理に課題があった。
営業部門では販売計画の作成に1か月以上かかる一方、製造部門は週単位で予定を立てて生産。このため、販売計画が生産計画に反映されず、在庫の過不足が生じることが多かった。
また、焼酎には賞味期限管理の必要がないこともあり、在庫に関する意識が全社的に低く、在庫管理は担当者の経験と勘頼みになっていた。こうしたことから、在庫数を適正に管理しようとExcelで集計を始めたが、担当者の負荷が大きく、システムの導入を決めたという。
Φ-Pilotは日々変化する需要に応じて、未来の在庫バランスを計算、可視化するシステムで、適正な発注や迅速な需給調整、複数の在庫拠点への適切な在庫配分などをサポートする。
導入後、4か月で全体の13%の在庫を削減し、金額に換算すると7000万円の削減となった。1年以上在庫になっている商品も、導入時には98アイテムあったが、作りすぎないようにコントロールした結果、19アイテム減らすことができた。
φ-Pilotの異常在庫アラート機能が、欠品や過剰在庫になる前に警告するため、効率的に需給調整できるようになったという。
今後、Φ-Pilotによる需給調整の結果を生産計画に反映させるシステムを導入する予定で、来年1月からの本格導入を目指している。現在の担当者の後任がプロジェクトを担当するが、業務の属人化が解消されたため、引き継ぎもスムーズに進むと期待されている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。