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【年頭挨拶】「スタートダッシュに成功」[商船三井]

2011年1月4日 (火)

話題「2010年4月に中期経営計画『GEAR UP!MOL』を始動した。計画策定段階では依然リーマンショック以降の景気の不透明感が残り、正直なところ数値目標達成については相当の努力がないと厳しいという気持ちがあった。結果としては、計画初年度である2010年度の業績は『GEAR UP!MOL』で目標として掲げた連結経常利益1000億円を大きく上回る見通しであり、陸上の短距離(むしろ本質はハードル走に近いかもしれないが)のごとく低い姿勢から好調なスタートダッシュを切ることができた。もちろん楽観は禁物だが、『GEAR UP!MOL』が順調に始動したことは素直に喜びたい。

 

好調の大きな原動力は、2009年度通期568億円の赤字から2010年度の上半期だけで259億円の黒字へと大きく改善したコンテナ船事業の貢献だった。運賃レベルと荷動きが2008年度上期のリーマンショック前に近いレベルにまで戻ってきたという追い風が吹いたということもあるが、実は2008年度上期のコンテナ船事業は13億円の赤字だった(ロジスティクス事業を含む)。

 

当時に比べ燃料油単価は下がっているが、組織のスリム化などをはじめ数々のコスト削減努力を積み重ねた結果や大胆なる減速運航の実施、イールドマネジメントの強化などの自助努力が結実した結果といえる。

 

コンテナ船以外の事業も同社業績を支えるべくコスト削減を含めて健闘している。一方で、タンカー部隊のように業績改善のきっかけがつかめていない事業もまだあるが、これからの追い上げに期待する。今年は、MOLグループ全体として更に勢いを増し、GEARをトップスピードに入れていきたい」(商船三井、武藤光一社長