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世界港湾インフラ市場は30年2079億ドル規模

2025年8月6日 (水)

調査・データリサーチ・アンド・マーケット(アイルランド)は世界の港湾インフラ市場に関するレポートを公表した。

同市場は24年に1634億ドルと推定され、その後、年平均成長率(CAGR)4.1%で成長し30年には2079億ドルに達すると予測されている。

市場の成長は、貿易のグローバル化や海上物流の進化、高処理能力の貨物取扱システムへの需要によって牽引されている。市場の主な推進力となっているのは製造業とサプライチェーンの拠点の移行とされており、貿易ルートを再構築し、サービスが行き届いていない地域における港湾開発の必要性を高めている。経済の多様化や輸出促進、物流コストの削減を目指す政府の政策は、港湾主導の産業クラスターと回廊型開発への投資を促進。世界銀行やIMF(国際通貨基金)、地域開発銀行が支援する貿易促進プログラムも開発途上国の港湾近代化に資金を提供している。

近年、コンテナ港はeコマース(電子商取引)取引の急増とコンテナ化のトレンドがインフラ投資の大部分を占め続けている。深水バースの拡張や自動化コンテナターミナル、クレーン高の向上は、大型船舶の受け入れと迅速なターンアラウンドの維持に不可欠となっており、シンガポール、ドバイ、ロッテルダム、パナマなどの積み替え拠点は競争力維持のため、ドック収容能力だけでなく付加価値物流サービスも拡大。石炭、鉄鉱石、穀物、石油などのバルク貨物を取り扱うターミナルでは、安全性や環境コンプライアンス、効率性の向上を目指し、機械式シップローダー、コンベヤシステム、防塵技術への投資が行われている。またLNG(液化天然ガス)取引の増加は、浮体式貯蔵・再ガス化設備(FSRU)を備えた特殊極低温ターミナルの建設も促進している。

さらに港湾では自動化やIoT(モノのインターネット)、ブロックチェーン、AI(人工知能)の推進によってデジタル変革が進んでいる。無人搬送車(AGV)、無人ガントリークレーン、ロボット検査システムにより効率化が進んでおり、AIベースのアルゴリズムはバースの割り当て、貨物の流れの予測、リソースの活用を最適化し、機械学習プラットフォームは機器の予防保守、気象パターン予測、コンテナ追跡に適用されている。

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