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世界の倉庫・物流市場は34年に4500億ドル規模に

2025年3月13日 (木)

調査・データインドの調査会社アメリオレイト・デジタル・コンサルタンシー(Ameliorate Digital Consultancy)は11日、倉庫および配送物流市場に関する成長分析の資料を公開した。

世界の倉庫および配送物流市場は、eコマース(電子商取引)の拡大、技術の進歩、より迅速な配送サービスに対する需要の増加によって推進される堅調な成長を反映して、2024年に3000億ドルの評価額に達すると予測されている。2025年から2034年の予測期間にわたって4.5%の複合年間成長率 (CAGR) を示し、2034年までに4500億ドルの価値に達すると予想されている。

成長の主要因として、電子商取引の急激な成長により、効率的な倉庫保管と配送ロジスティクスの需要が急増していることが挙げられる。消費者はより迅速な配達と手間のかからない返品を期待しており、企業は高度なロジスティクスソリューションへの投資を迫られている。また、ラストマイル配送は顧客満足度に直接影響するため、物流プロバイダーにとって重要な焦点となっている。特にドローン配送や自律走行車などのイノベーションは業界を再編している。

さらに、生鮮食品、医薬品、冷凍食品などの生鮮品の消費量の増加により、冷蔵保管施設の必要性が高まっている。特にパンデミックにより、ワクチンの保管と配送においてこの傾向がさらに加速した。また、RFID追跡、IoT対応デバイス、クラウドベースのロジスティクス管理システムなどの技術の進歩により、サプライチェーンの運用効率と透明性が向上し、業界の成長を後押ししている。

この分野の主要企業としてはDHLサプライチェーン、キューネ・アンド・ナーゲル(スイス)、DBシェンカー(ドイツ)、シーバ・ロジスティクス(フランス)、郵船ロジスティクス(東京都品川区)を挙げた。また、この業界の最近の動向としてDHLサプライチェーンはアメリカ・テキサスに新しい自動化フルフィルメントセンターを立ち上げ、2030年までに炭素排出量を30%削減する持続可能性イニシアチブを導入した。A.P.モラーマースク(デンマーク)は2022年11月にインド-UAE-サウジアラビアルートで海上輸送サービスを導入した。

今後の業界成長における方向性としては物流業務における自動化とAIの採用の増加が重視されている。また、冷蔵保管とコールドチェーン物流の需要の増加、消費者の期待に応えるラストマイル配送ソリューションの拡大、持続可能性とグリーン物流への注目の高まりなどが注目されている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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