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JILS、SC管理のDX検証など研究会報告

2025年8月13日 (水)

調査・データ日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は13日、7月15日に開催した2025年度第3回ロジスティクス研究会について報告した。

今回の研究会では、まず三菱ふそうトラック・バス(神奈川県川崎市)が「サプライチェーンコントロールタワー(SCCT)」プロジェクトの取り組みを報告した。これは、部品納入物流の効率化を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)施策で、業務システムや外部データを統合するプラットフォームを構築。アジャイル手法によるプロトタイプ開発ののち本番システムを導入する流れにより、部品発注の最適化や在庫削減、輸送リードタイムの短縮を実現し、年間で数億円規模のコスト削減に成功した。さらに、外部企業の知見を活用して、コンテナ船のETA(到着予定時間)データを自動取得できるようにもしている。参加者からは「アジャイル開発の手法が非常に参考になった」「プロトタイプから内製システム化する体制が興味深い」といった評価が寄せられた。

次いで、岡崎通運(愛知県岡崎市)の発表では、発表者が海外勤務で得た実務経験を踏まえ、日本と海外各地(英国・ロンドン、シンガポール、米国シカゴ、インドネシア・ジャカルタ)の物流業界の違いについて語られた。英国では多様な人材によるオペレーション、ロンドン物流のグローバル展開、採用慣行の差異などが示され、シンガポールでは物流を国家戦略とした整備、IT化の早期導入、労働力構成の特長が共有された。シカゴでは物流センター開発の背景や人件費高騰の課題、先進技術の導入状況が明らかにされ、ジャカルタでは手作業中心の非効率な物流と過積載の実態が報告された。現在の岡崎通運での課題としては、特定技能の外国人ドライバーの採用スキームや母国語対応の管理体制の構築が挙げられている。参加者からは「実際の海外勤務体験からの発表は非常に参考になった」「母国語でのコミュニケーション環境整備は新しい視点だ」といった反響があった。

ロジスティクス研究会は、こうした実例を通じて、参加企業が日々直面する課題や対応策を共有する学びの場となっており、より多くの知見を持ち寄る場として業種・業態を問わない新規メンバーの参加を呼びかけている。

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