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戸田建設など、冷蔵倉庫の収容効率高める外壁材開発

2025年8月21日 (木)

▲断熱パネル外壁「ファサモ」(出所:戸田建設)

荷主戸田建設は21日、建築資材販売の青和(東京都中央区)、土木建築のサドル(千葉県船橋市)と共同で、低層冷蔵倉庫(2階建て以下、準耐火建築物)に対応した断熱パネル外壁「ファサモ」を開発したと発表した。従来多重構造になっていた冷蔵倉庫の外壁を一体化し、工期短縮と庫内収容効率向上などが可能になる。

一般的に冷蔵倉庫の外壁では、コンクリートや穴あきPC板など断熱材と外装を重ねる場合が多く、2層以上の構成となるため、多くの工種・工程が必要だった、また、断熱層貫通部の結露対策も課題だった。

3社が開発したファサモは、ポリイソシアヌレートフォームを芯材とし、両面カラー鋼板の断熱パネルで、外装と断熱の両方の機能がある。これによって、断熱層貫通部を少なくし、一般的な仕様と比較して壁内での結露発生リスクや熱損失を低減できる。外装と断熱層の一体化により、総厚が薄くなり、一般的な仕様以上の収容効率向上も図れる。

▲断熱パネル外壁「ファサモ」を使用した冷蔵倉庫イメージ(出所:戸田建設)

工種・工程が減少することで省人化や1割程度の工期短縮が可能になり、建設コストを削減できる。また、一般的な高炉製の鋼板に比べ、CO2の排出量が少ない電炉材の表面鋼板でパネルを製作できる。

また、ファサモは、第三者機関による実大性能試験で、気密性や耐風圧性、水密性、層間変位追従性などを確認。さらに戸田建設の技術研究所にモックアップ建物を建設し、マイナス25度温度帯の冷蔵倉庫に求められる断熱性能を満たすことも確認した。

近年、EC(電子商取引)の普及やライフスタイルの多様化によって、コールドチェーンを支える冷蔵倉庫建設の需要が高まっているとして、戸田建設では今後、ファサモの大型物件への展開を目指し、改良を進めていく。

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