M&Aコクヨは4日、ベトナムの文具製造販売大手のティエン・ロン・グループ(TLG)の株式65%を取得し、子会社化すると発表した。買収費用は276億円を見込んでおり、全額を自己資金で賄う。同社は成長の著しいASEAN市場を日本、中国、インドに次ぐ第4の柱として確立するとしている。
発表によると、TLGの創業者らが設立しTLGの株式46.82%を保有するTLATの全株式を来年8月に取得するほか、来年10月にTLGに対する株式公開買い付け(TOB)を実施。18.19%の株式取得を目指す。これによって、ホーチミン証券取引所に上場するTLGの株式を最大で計65.01%取得する。コクヨは現在TLG株を保有していない。
TLGは 1981年にボールペン製造事業を開始し、筆記具を中心とした文具の製造・販売を専門としている。ベトナム国内の筆記具市場で高いシェアを占めているほか、ASEAN地域に強固な販売網を広げている。24年12月期の売上高は224億円、営業利益は32億円だった。
コクヨはTLGの子会社化で、ステーショナリー事業のグローバル展開に向けて、筆記具事業での強固な基盤を獲得する。コクヨは「高い商品開発力と優れた原価競争力を実現する生産、調達能力に、コクヨの商品企画力やマーケティングノウハウを融合させ、両社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図る」などとしている。
コクヨのステーショナリー事業は2024年12月期で、売上高835億7500万円、営業利益59億9300万円。中国の市況悪化の影響で、対前年で減収減益だった。「第4次中期経営計画Unite for Growth 2027」では、変化する学習環境と多様化する学生のニーズに応え、Campus ブランド戦略をグローバルに推進するとし「2030年のアジアステーショナリー事業ナンバーワン」を目標に掲げている。
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