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ユニチカ、繊維事業をセーレンに78億円で売却

2025年9月5日 (金)

M&A繊維事業からの撤退を決め、経営再建を進めているユニチカは2日、同社と子会社の日本エステル(愛知県岡崎市)のポリエステル関連事業を、総合繊維メーカーのセーレン(福井市)に78億円で売却すると発表した。ユニチカと日本エステルのポリエステル関連事業を分割して新会社を設立し、新会社の株式をセーレンに譲渡する。譲渡は2026年1月1日を予定している。ユニチカはことし6月、セーレンへの事業譲渡を発表していた。

同社によると、ことし12月26日付けで、ユニチカのスパンボンド不織布(SB)事業と産業繊維事業、日本エステルのポリエステル重合事業とフィラメント事業を分割し、両社で新会社を設立。2026年1月1日付けで全株式をセーレンに譲渡する。分割する繊維事業部門の25年3月期の売上高はユニチカが187億9600万円、日本エステルが139億4800万円だった。

ユニチカは譲渡に関連して、26年3月期に連結で54億円、単体で35億の特別損失が発生する見通しだとしている。

繊維事業は、ユニチカにとって祖業になるが、近年は構造的なコスト高や、製品のコモディティー化などで収益の低迷が続き、24年11月に事業からの撤退を決めた。事業譲渡に当たり、セーレンから提示された内容を精査した結果、同社の事業力や技術力、事業運営上のノウハウが、今後の事業の改善に生かされると期待でき、従業員の雇用も含めて事業全体での承継を前提としていることから、売却を決めたとしている。

また、セーレンは、同社グループの既存事業との連携によるシナジー効果を発揮しながら、抜本的な構造改革や相当規模の設備投資によって、事業の再生と雇用の継続が十分に実現可能だと判断したとしている。今後、ユニチカの既存設備や技術開発力を生かしたケミカルリサイクル事業の共同開発にも取り組む。

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