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中東の医療物流市場、32年までに86億米ドル規模に

2025年9月10日 (水)

調査・データインドの市場調査会社アステュート・アナリティカは9日、中東地域の医療物流市場は2023年の45億1078万米ドルから、32年には86億7018万米ドルの規模にまで拡大するとのレポートを公表した。24年から32年までの年平均成長率は7.95%を見込んでいる。

レポートによると、中東では医療インフラとサービスの向上を目的とした政府主導の取り組みが活発になっており、医療物流市場の推進力となっている。中東各国は医療開発に多額の予算を割り当てており、UAEだけでも23年には、最先端の病院や診療所、研究施設の建設や、高度な医療技術の導入などを進める医療インフラプロジェクトに200億米ドル以上を投資した。サウジアラビアの「ビジョン2030医療変革プログラム」では、8つの新しい医療都市が設立されたが、それぞれの都市を運営するには、高度な物流ネットワークが必要となる。

また、農村地域や都市部から離れた地域でも、医療サービス向上に向けた取り組みが行われており、医療用品や機器に公平にアクセスできる堅牢な物流システムの開発が求められている。23年、オマーンは全国規模の遠隔医療プログラムを立ち上げ、地方の200の診療所を主要病院に接続した。UAEの国家統合医療記録(NUMR)イニシアチブは、3000の医療施設を統合し、患者データ管理を合理化し、より効率的な物流計画を可能にした。

こうした政府主導のプロジェクトは、世界の医療物流事業者の関心を引き、過去1年だけでも15のグローバル企業が中東に地域本部を設立した。また、温度に敏感な医薬品やワクチンを安全に流通させるための投資も盛んで、低温物流能力が40%増加した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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