危険物物流市場、32年に3296億米ドル規模に

調査・データインドの市場調査会社アステュート・アナリティカは11日、世界の危険物物流市場は2023年の1916億米ドルから、32年には3295億8000万米ドルへ拡大するとのレポートを公表した。この間の年平均成長率（CAGR）は6.68％と安定的に推移すると見込んでいる。

レポートによると、可燃性や有毒性があり、化学物質などを含む危険物の輸送と管理には、厳格な規制への対応や専門的な知識、熟練した技術などが必要で、危険物物流サービスに対する需要は、安全性に対するニーズの高まりや規制基準の強化、危険物の世界的取引の拡大により高まっている。顧客の中心は、主に化学製造や医薬品、石油・ガス、自動車などの産業となっている。

輸送上の安全やセキュリティーの確保、環境への懸念が重視されるなか、各事業者は輸送方法の近代化や、保管施設の改善、高度な追跡技術の導入などに取り組んでいる。危険物の輸送の複雑化や規制、環境対策への対応を求めるニーズの高まりが、今後も成長を後押ししていく。

このほか、レポートでは危険物物流の現状を輸送手段や輸送物別に分析しているほか、今後の成長予測、地域別の情勢などを詳細に解説している。

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