調査・データ米市場調査会社のリサーチネスターは17日、世界の小型トラック市場は2037年までに現在の3倍以上の規模に達するとの調査結果を公表した。年平均の成長率は9.4%を見込んでいる。
レポートでは、同市場の2024年の規模は8兆6000億米ドルと推計し、37年までに3.2倍の27兆7000億米ドルに達すると予測した。
小型トラック市場、ミニトラック、車両総重量6350キロ未満のシャシーキャブ型を含むライトデューティートラック(LDT)市場は、電動化やラストワンマイル物流の拡大、厳格な排出ガス規制、フリート運用の急速なデジタル化によって拡大すると予測。特に、販売台数の伸びは緩やかであるものの、電気自動車や高機能モデルの平均販売価格の上昇が業界を支える。
また、EC(電子商取引)とラストワンマイル物流の拡大、小包取扱量とオンデマンド配送の増加により、都市部に最適なバンや小型配送トラックの需要が高まっている。後部に荷台のあるピックアップトラックは仕事道具とライフスタイルビークルの両方で機能するとして消費者に好まれ、堅調な成長が見込まれる。
地域別にみると、北米は小型トラックの定着率と高い平均販売価格が、継続的な成長を支える。EVピックアップトラックが普及を牽引し、物流や公共事業での車両の電動化が30年代に向けて加速する。
欧州は、厳しい排出ガス規制などで商用車の電動化が進んでいる。小型商用バンではBEV(バッテリー式電気自動車)の普及が急速に進んでおり、水素自動車も限定的ながら注目されている。
アジア太平洋地域では、中国が電動小型商用車でリードしており、販売台数の成長ポテンシャルが最も高い地域となっている。日本と韓国は水素や燃料電池の実証実験への投資が行われており、インドと東南アジアでは、電動の二輪・三輪物流車両がEV(電気自動車)導入をけん引している。
小型トラック市場の今後の10年については、電動化、コネクテッド化、サービス中心化が著しく進むとし、「自動車メーカーが単なる車両販売業者ではなく、モビリティやエネルギーシステムのサービス事業者へと進化する戦略的な転換点となる」としている。
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