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いすゞ・UD、次世代大型トラック「新型GIGA」公開

2025年10月29日 (水)

荷主いすゞ自動車とUDトラックス(埼玉県上尾市)は29日、「Japan Mobility Show 2025」のプレス向け内覧会で、次世代大型トラック「新型GIGA」を初公開した。また、縦型車体構造を採用した未来志向のコンセプトトラック「VCCC」(Vertical Core Cycle Concept)を発表し、「運ぶ」をテーマに物流の可能性を描いた。

いすゞ自動車の南真介社長はプレス向けブリーフィングで「商用モビリティソリューションカンパニーとして、物流課題の解決と社会のウェルビーイング実現を目指す」と強調した。

▲VCCCをプレゼンテーションする、いすゞ自動車の南真介社長(左)とUDトラックスの伊藤公一社長

同社は今回の出展テーマを「『運ぶ』で描こう、みんなの未来」と掲げ、ブース全体を“運ぶの体験空間”として演出。南氏は「当たり前のように届く荷物の裏には、物流を支える多くの人々の努力がある。彼らがより効率的に働ける仕組みを作りたい」と語った。一方で「国交省の予測では2030年に輸送力が34%不足する」と指摘し、「努力だけでは乗り越えられない100年に一度の変革期にある」と危機感を示した。

こうした課題に対し、いすゞはコネクテッド技術と自動運転の活用を掲げる。幹線輸送では27年度以降の自動運転実用化を目指し、北海道に新たなテストコースを整備中。将来的には集荷や配送への応用も視野に入れるという。また、グループ内外のパートナーと連携し、商用車情報基盤「GAITEX」(ゲイテックス)を軸に、車両状態や積荷管理などをリアルタイムで連携させる仕組みを構築している。

VCCCは、縦型の車両フレームを採用した新発想のモビリティーだ。荷物の積み替えを不要にし、人と物を同時に運ぶなど、用途を限定しない柔軟な輸送を実現。UDトラックスの伊藤公一社長は「配送センターから自動隊列走行で分散配送し、指定時間に自宅前まで荷物を届けるといった新しい“運ぶ”の形を想定している」と説明した。

▲新型GIGA

さらに、ブースでは新型GIGAのほか、新興国向け大型トラック「QUESTER」(クエスター)や、創立90周年記念仕様の「QUON」(クオン)を展示。バッテリーEVバス「エルガーEV」には自動運転機能を搭載した最新モデルも披露された。

南氏は最後に「マルチパスウェイの考え方のもと、多様な動力源を選択肢として持ちながら、2030年を目指して効率的な物流とカーボンニュートラルの両立を図る」と述べた。また、「物流に関わるすべての人が心躍る社会を実現したい。パートナーやスタートアップとの共創で新しい“運ぶ”を形にしていく」と語り、講演を締めくくった。

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