M&A医薬品卸のアルフレッサ(東京都千代田区)は6日、iPS創薬を手がける慶応義塾大学発のバイオベンチャー、ケイファーマ(東京都港区)が発行する総額15億円の新株予約権付社債を引き受け、ケイファーマが研究開発を進める亜急性期脊髄損傷治療薬の販売や安定供給に向けて業務提携すると発表した。
ケイファーマは、慶応義塾大学の基礎研究や独自の研究成果をもとに、脊髄損傷や脳梗塞など神経領域の再生医療に取り組んでいる。事故などで脊髄に損傷を受けると、手足の感覚が失われたり、起き上がれなくなったりすることがあるが、脊髄の神経を修復できれば、手足を動かすなど失った機能を回復させられる可能性がある。
脊髄の損傷を受けた後、一定期間を経て症状が安定すると、「亜急性期」と呼ばれる時期に入り、血管の再生や組織の修復が盛んに行われるようになる。ケイファーマでは、この時期にiPS細胞から作った医薬品を投与して、損傷した神経などを修復することを目指している。
同社ではすでに亜急性期脊髄損傷治療薬「KP8011」を開発し、臨床研究も進められている。今回の業務提携によってアルフレッサは、今後の治験や実用化に向け、国内でのKP8011の独占的販売権を取得した。治験薬や将来の市販薬の供給体制の整備を担う。
アルフレッサグループでは23年、医薬品製造のアルフレッサファーマ(大阪市中央区)が、ケイファーマとの間で筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬開発に向け、ロピニロール塩酸塩の国内での開発権・製造販売権許諾契約を結んでいる。
同社グループでは「ケイファーマとの協業を通じて、再生医療製品を一日でも早く患者に届けられるよう製造と流通の機能を一層強化し、安定供給体制の確立を進めていく」としている。
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