調査・データインドの市場調査会社、SNSインサイダーは17日、世界の電流センサー市場は2023年に25億ドルの規模と達したと推計され、32年には2倍以上の59億ドルにまで拡大するとの予測を公表した。この間の年平均成長率(CAGR)は10.14%を見込んでいる。電気自動車(EV)や再生可能エネルギーシステム、産業機械、家庭用電化製品に使われる電流センサーの需要の伸びが市場をけん引する。
EVの普及率の上昇によって、パワートレインシステムやバッテリー管理、充電ステーションで電流測定を正確に行うためのセンサーの需要が急増している。同様に産業機械分野でも、運用の安全性やエネルギー効率、機器のパフォーマンスなどの監視のため、電流センサーへの依存度が高まっている。さらに、再生可能エネルギーとスマートグリッドへの投資の増加で 、電力変換、送電網の安定性、予知保全のための高精度電流センシングシステムが求められている。
一方、サプライチェーンの混乱が市場の課題で、半導体や原材料の不足などによって、製造と配送のサイクルが断続的に遅くなるなどの支障がでている。
地域別にみると、アジア太平洋地域は生産と消費の両方で最大のシェアを占めている。特に中国や日本、韓国、台湾に半導体メーカーが集中しており、急速な工業化や電動モビリティの成長、再生可能エネルギー設備の増加で、需要がさらに高まっている。
北米にも大きな市場があり、米国ではEVインフラやスマートグリッド、自動化技術の進歩を通じてシェアを拡大している。テキサス・インスツルメンツやハネウェル・インターナショナルなどの主要な企業が技術競争力を強化している。
欧州では、厳しいエネルギー効率規制や再生可能エネルギーシステムの導入の増加によって、市場は力強い成長を続けている。一方、ラテンアメリカや中東、アフリカの新興市場は、エネルギー流通ネットワークへの投資と産業基盤の拡大で、こうした先進市場に徐々に追いつきつつある。
同社は「電流センサー市場は、世界中の産業が電動化、自動化、エネルギー効率に向けて加速するなか、堅調な成長を遂げる。32年までに、市場は次世代自動車システム、再生可能電力ネットワーク、スマート産業エコシステムを実現するうえで重要な役割を果たすことになる」としている。
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