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アスクル、12月第1週にウェブ注文再開へ

2025年11月28日 (金)

荷主アスクルは28日、ランサムウェア攻撃によるシステム障害の復旧状況を公表し、ASKULのウェブ注文を12月第1週中に再開する方針を明らかにした。一方、倉庫管理システム(WMS)を使用した在庫商品の通常出荷は12月中旬以降にずれ込む見通しで、通常サービスへの全面復帰には引き続き時間を要する。

同社は事業所向けサービスの業務継続を最優先とし、ファクス注文と手運用による出荷トライアルを続けてきた。現在の出荷はWMSを使わない暫定体制で、新木場、大阪、仙台、名古屋など計7拠点から紙製品、日用品、飲料、介護用品、医療関連品を限定的に出荷しているが、リードタイムは通常より長くなる。

供給維持策として、既存の直送品200万アイテムに加え、アスクル在庫品だった6000アイテムを直送品へ切り替える暫定運用も継続。物流センターを経由しないルートを確保し、障害下でも商品供給の継続性を担保する構えだ。東京DCからは医療機関向けの単品出荷にも対応している。

一方、消費者向けの「LOHACO」や印刷サービス「パプリ」の完全復旧時期は依然未定。関連サービス「SOLOEL」は通常運用を維持するものの、アスクルをサプライヤーとする出荷は停止したまま。また、アスクルロジスト(東京都江東区)が担う3PL業務はスケジュールとは別に復旧が進む。

情報流出への対応状況に大きな変更はなく、対象顧客への個別連絡、個人情報保護委員会への報告、警察への相談を継続。ログ解析や監視、障害範囲の調査も引き続き実施している。アスクルは「安全確認を最優先に段階的に再開する」とし、出荷センターの安定稼働を見ながらサービス範囲を拡大する方針。ウェブ注文再開とWMS復旧の目途は示したものの、全面復旧にはなお時間がかかる見込みだ。

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