調査・データ三菱電機ビルソリューションズ(東京都千代田区)とPreferred Robotics(プリファードロボティクス、同)は10日、大英産業(北九州市八幡西区)が管理する福岡市内のマンションで、自律搬送ロボットがエレベーターと連携してロビーと各部屋間で荷物やカートを搬送するシステムの実証実験を11月から開始したと発表した。実験は来年1月まで実施し、安全性のほか住民のニーズや受容性などを確認する。

▲各部屋への宅配物の搬送中の自律搬送ロボット(出所:Preferred Robotics)
実証実験は、三菱電機ビルソリューションズのIoTプラットフォーム「Ville-feuille」(ヴィルフィーユ)を使った「ロボット移動支援サービス」で、Preferred Roboticsが開発した自律搬送ロボット「カチャカプロ」とマンションのエレベーターを連携させ、荷物の移動の効率化と自動化の可能性を検証する。カチャカプロは小型の搬送ロボットで、専用カートの下に入りこむ形で荷物を搬送する。
具体的な利用場面として、住民の買い物やごみ出し、宅配の受け取り、重量物の搬入などを想定している。
連携システムによって、ロボットからの要求に応じてエレベーターが自動的に動き、ロボットが目的階への自律的に移動できる。住民は専用アプリを使ってロボットを利用することができ、30キロまでの荷物をロボットに部屋まで搬送させられるほか、部屋までロボットを呼び出し、荷物をロビーまで運ばせることもできる。
また、ロボットは荷物を搬送した後、自動でカートをロビーまで運ぶため、住民がカートを元の場所に戻す必要もない。
アプリには問い合わせ機能を設け、利用者の意見を集めるほか、実証期間中もアプリの改善を行い、潜在的なニーズの把握やサービスの質向上などを図る。
今後、両社は管理会社や住人の意見を踏まえ、実証実験の結果をもとに製品やサービスの改善や開発、管理・運用体制の見直しなどを進める。さらに、宅配業者や宅配ボックスとの連携したサービス体制の構築を目指す。
このほか、清掃や警備、見守りサービスなど、さまざまな分野に展開できるサービスの開発にも取り組むとしている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。
















