財務・人事アスクルは11日、21日付で新たな本部体制に移行すると発表した。サービス力、収益力、執行スピードの向上に加え、AI(人工知能)活用によるバリューチェーンの再構築と、サイバーセキュリティーを含むリスクマネジメント機能の強化を狙う。あわせて、情報セキュリティー統括責任者であるCISOを新設し、CEO直下に情報セキュリティー専門組織「トラスト&セキュリティ」を置く。
再編では、商品企画、開発、調達、商品情報整備といった機能を「リテール商品本部」に集約し、マーケティング機能は「リテールマーケティング本部」に統合する。各部門に分散していたITエンジニアリング機能は「AI&テクノロジー本部」に集め、全社横断の業務改革と効率化を進める。物流領域では「ロジスティクス本部」を引き続き設け、池田和幸氏が本部長とCLOを兼ねる体制とした。
今回の組織見直しで最も重い意味を持つのは、情報セキュリティー体制の再構築とみられる。2025年10月に発生したランサムウェア攻撃によるシステム障害を踏まえ、従来のCSOに代えてCISOを設置する。CISOは本部制による業務執行体制から独立した経営機能として位置付けられ、全社的な情報セキュリティーの管理統括責任を担う。業務部門の一機能ではなく、経営直結でセキュリティー統治を進める形に改めた。同職には中村憲夫氏を充てる。
物流企業やEC(電子商取引)事業者にとって、サイバー攻撃は単なる情報システムの問題ではない。受発注、在庫、配送、顧客対応が連動するバリューチェーン全体を止めるリスクがあるためだ。アスクルの今回の再編は、商品、販促、物流、ITを縦割りのまま最適化するのではなく、AI活用とリスク管理を軸に横断的に組み直す試みといえる。とくに物流本部とAI&テクノロジー本部、CISO機能の並立は、効率化と事業継続性を同時に引き上げようとする構えを示している。
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