ロジスティクスゼロは11日、埼玉カスタマーサービスセンター(CSC)において、50代から70代の熟練作業員が構内物流の中核として稼働する実態を明らかにした。同拠点では、長年の輸送業務で培った経験を持つベテラン層が、若手と連携しながら「生涯現役」の姿勢で現場を支えている。
高度な運転技術と知識の継承が、多様な車両が行き交う物流拠点の安定稼働を支える原動力となっている。埼玉CSCの構内輸送を担うのは、20代から70代までの幅広い世代で構成されたチームだ。谷口リーダーが指揮を執り、自らも現場作業にあたっている。

▲チームを牽引する谷口リーダー(出所:ゼロ)
チームには、かつて大手自動車メーカーで30年以上車両に携わってきた日吉氏や浅見氏ら、70代の熟練者が在籍する。長いキャリアに裏打ちされた知識を持ち、現場の要として機能している。特筆すべきは、世代間の強みを生かした相互補完の体制だ。最新の電気自動車(EV)など、従来の知識だけでは対応が難しい車両については、ベテラン勢もためらうことなく20代の池田氏ら若手に教えを請う。一方、操作が複雑な旧車や改造車への対応では、熟練者の知見が欠かせない。若手が「動かし方がわからない」と相談する場面では、ベテランが的確に知識を補う。最新技術と蓄積された機械知識の融合が、円滑な入出庫作業を支えている。
安全確保に対するプロフェッショナル意識も、現場の規律を高めている。元ローダードライバーの日吉氏は、年齢による運転への不安を感じた際、自ら構内作業員への配置転換を申し出た。「大きな事故を起こしてはいけないから、その前に降りた」と語る決断には、長年無事故を貫いてきたプロとしての矜持と、安全への強い覚悟がにじむ。ゼロは社員の状況に応じて職種を変更し、雇用を継続できる環境を整えることで、ベテランが安心して働き続けられる基盤を築いている。
現場の士気を支えるのは、扱う車両への深い愛着だ。構内作業は時に1日3万歩近く歩く重労働だが、希少なスーパーカーなどに触れる喜びが作業員の意欲を引き出す。日吉氏と浅見氏は「車が好きだから続けられる」と口をそろえる。入社16年の浅見氏は、若手との信頼関係が働きやすさにつながっていると強調する。互いを尊重し合う風通しの良い職場環境が、埼玉CSCの現場力を維持し、次世代への技術継承を後押しする。

(出所:ゼロ)
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