ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

国際返信切手券は26年末に廃止、120年の制度に幕

2025年12月16日 (火)

ロジスティクス万国郵便連合(UPU)は15日、国際返信切手券(IRC)を2026年12月31日をもって廃止すると発表した。1907年の導入以来、120年にわたり国際郵便の共通制度として機能してきたが、国際郵便サービスの簡素化やデジタル化が進むなかで、その役割を終えることになった。

IRCは、差出人が相手国での返信郵送料を事前に負担できる仕組みとして、UPU加盟192か国・地域で利用されてきた。無登録の国際航空郵便書状1通分の料金に交換できる「共通の紙の通貨」として、国境を越えた通信を支えてきた制度だ。これまでに10種類の券種が発行され、郵便の普遍性や公平性を象徴する存在でもあった。

廃止は、9月にUAE・ドバイで開催された第28回万国郵便大会で決定された。UPUは、電子的な通信手段や決済手法の普及により、IRCの利用意義が低下していると説明し、国際郵便事業そのものの在り方が変化するなかでの「自然な移行」と位置付けた。

IRCは廃止日まで、各国の指定郵便事業者による販売・交換が可能で、既存券の有効性も維持される。UPU国際事務局は今後、IRCを郵便史の遺産として保存・継承する取り組みを進める方針で、IRCの歴史をたどる記念商品も発表する予定としている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。