ロジスティクスMOMOA(モモエース、東京都荒川区)は、国際物流管理プラットフォーム「GoComet」(ゴーコメット)の日本市場での本格展開を開始する。同プラットフォームは、AI(人工知能)を活用して輸出入業務の全工程を一元管理する輸送管理システムで、世界70か国以上で500社が導入する実績を持つ。開発元のGoComet(シンガポール)と連携し、日本の複雑な商習慣に合わせ、柔軟なローカライズを行う方針だ。
最大の強みは、AIによる高精度な予測と意思決定支援機能だ。船会社が提示するスケジュールだけでなく、現在の船の輸送状況や船会社の過去の配送実績、港湾の混雑状況など、多様な独自データを組み合わせて解析する。これにより、船会社ごとの信頼性を踏まえた発注先の決定や、港の混雑状況を加味して到着港を変更し、より早い到着を実現するといった高度な判断が可能になる。到着予定日(ETA)の精度は96%に達し、遅延リスクを早期に把握することで在庫管理の適正化に寄与する。
また、輸送業者選定における「逆オークション機能」も優位な機能の一つだ。荷主がプラットフォーム上で複数のフォワーダーに見積もりを依頼すると、各業者は他社の金額は見えないものの、自社の順位のみを確認できる。自社の立ち位置を把握した業者が再見積もりを行うことで競争原理が働き、最適な価格での調達を促す。導入企業では最大18%のコスト削減効果が出ているという。このほか、港に船が近づくと自動で通知し超過保管料(デマレージ)を防ぐ機能や、AI-OCRで見積もり書と請求書の差分を自動検知する監査機能も備える。
MOMOAの椎木亮介社長は、今回の提携について「グローバルで実績のある優れた製品を日本企業向けにカスタマイズして展開することが、日本の物流課題を解決する最短ルートだ」と語る。自社の物流実務DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するなかで培った、ソフトウエアと現場オペレーションを高速で改善するノウハウを生かし、単なるツール導入にとどまらない現場DXを推進する狙いだ。

▲MOMOAの椎木亮介社長
日本市場への本格参入にあたり、GoCometのチトランシュ・サハイCEOは「日本市場では『学生』の立場で学ぶ」と語る。日本の物流現場が持つ緻密な管理プロセスを尊重し、日本企業の要望に合わせて機能を柔軟にカスタマイズする方針だ。開発はインド・バンガロールに拠点を置く120人のエンジニアチームが支え、迅速な機能実装を行う。

▲GoCometのチトランシュ・サハイCEO
今後は東京に拠点を設立し、日本国内でのマーケティングや営業活動を強化する体制を整える。主なターゲットは国際物流を行う製造業や商社、物流企業だ。サハイCEOは「DXの目的は人の置き換えではない」と強調する。単純作業をテクノロジーに任せ、人間がより創造的な業務に集中できる環境構築を目指す。労働力不足が深刻化する日本国内で、持続可能なサプライチェーンの構築を支援する構えだ。(
菊地 靖)
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