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DIC、デジタルSCMで全体最適化を目指す

2023年4月25日 (火)

サービス・商品DIC(東京都中央区)は24日、グローバルに展開しているサプライチェーンの全体最適化を実現させるため、デジタルSCMプラットフォームの運用を開始したと発表した。一部地域・事業で運用を開始し、2025年までにグローバル展開を見据える。各国で別々に作成される販売計画や在庫計画、生産キャパ管理などの情報をデジタルプラットフォームに統合することで全体データの可視化を可能にし、業務効率化や顧客サービスの向上を図る。

原材料の調達から最終目的地までの商品の配送を含む、製品データの管理や財務の流れを管理するSCM(サプライチェーン・マネジメント)において、グローバル展開する企業にとっては全体最適化の重要性が高まっている。これまでDICは各国工場の生産計画や拠点ごとの製品・原材料の管理、調達計画などを地域または事業単位で行っており、納期調整や数量変更などの業務はエクセルなどの属人的な手段で行われていた。スピード感を持って正確かつ効率的にSCMを行うため、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の活用を見据えた、デジタルSCMプラットフォームを構築した。

▲デジタルSCMプラットフォームの概念図(クリックして拡大、出所:DIC)

デジタルSCMプラットフォームでデータを一元管理することで、グローバル標準のSCM業務パフォーマンス指標(KPI)を設定が可能になり、在庫適正化や納期順守率の向上、欠品などに伴う各種調整業務の削減効果が期待できる。DICは「将来の需要変動を多角的に分析することで顧客サービスを向上させ、新たな顧客ニーズにも対応する」としている。