調査・データPanorama Data Insights(パノラマデータインサイツ、東京都中央区)は24日、世界のコネクテッドトラック市場に関するレポートを公開した。同市場は2022年の257億ドルから年平均成長率(CAGR)16.1%で成長。31年には984億ドルに拡大する見通し。
コネクテッドトラックは、車車間通信(V2V)や先進運転支援システム(ADAS)、車両管理システム(VMS)などのデジタル技術を統合した商用車で、リアルタイムの運行管理や車両状態の監視、安全支援機能などを可能にする。これにより、運行効率の向上や保守コストの削減、安全性の強化が実現し、物流の効率性を飛躍的に向上している。
市場拡大の背景には、物流業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展や、安全性向上へのニーズの高まりがある。特にADASの普及により、衝突回避や車線逸脱警報、事故時の自動通報といった機能が充実し、ドライバーの負担軽減と事故削減に寄与している点が評価されている。
競争環境も激化しており、テレマティクスや車両管理システムを手がける企業に加え、自動車メーカーや自動車部品メーカー、IT企業が相次いで参入している。デンソーやボッシュといった大手部品メーカーのほか、グーグルやアマゾンなどのテクノロジー企業も、AI(人工知能)を活用した運行管理や運転支援分野で存在感を高めている。
一方で、車両データの利活用が進むなか、データセキュリティーやプライバシー保護、各国で異なる法規制への対応が課題として指摘されている。政府や関係機関はサイバーセキュリティーや個人情報保護に関する規制整備を進めており、企業にはより高度な対応が求められている。
同レポートでは、今後、自動運転技術の進展や環境対応技術の導入が進むことで、コネクテッドトラックの機能はさらに高度化し、持続可能で効率的な物流の実現に向けて市場の重要性が一段と高まると分析している。
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