調査・データ東京商工リサーチ(TSR、東京都千代田区)は18日、2025年通期(24年10月期から25年9月期)におけるエリア別中小企業の業績動向を発表した。全国的に売上高は拡大傾向にある一方、利益率の改善は限定的で、赤字企業率も上昇している。物流や製造、建設など業界横断的に「利益なき成長」が浮き彫りになった。
全国平均の中小企業の売上高は10億8892万円、純利益は3770万円で利益率は3.46%。売上成長率は5年前と比べ14.4%増だが、赤字企業率は23.8%と上昇し、業績格差が拡大している。
地区別では関東が突出しており、特に群馬県が製造業を中心に好調だった。関東の平均売上高は17億96万円、純利益は6454万円といずれも全国トップ。群馬県は製造業を起点に卸売・情報通信業などにも波及し、円安を追い風に業績を伸ばした。地価や人件費の低さも利益率の維持に貢献したとみられる。
建設業では、関東が都市再開発や大型案件の集中により平均売上高5億507万円と全国首位。中部・北陸も工場・倉庫建設需要を背景に利益率4%超を記録し、収益性を確保している。
製造業では、九州がTSMC進出の影響を受け、売上成長率21.95%を記録。だが人件費上昇により利益率の伸びは限定的だった。卸売業では関東が売上高で圧倒的だが、利益率は1.84%と薄利傾向が続いている。
情報通信業では関東が売上成長率58.8%と突出したが、競争激化により利益率は1.3%に低下。一方、北陸や四国では地域特性を生かし、7%超の高利益率を維持している。
全体として売上拡大が続くなか、コスト上昇や価格転嫁の難しさが利益に影を落としており、物流・製造業界においても収益構造の見直しが急務とされる。中小企業の競争力を保つには、価格以外の差別化と業務効率化が求められている。
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