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北米リーファーひっ迫、前年比25%高

2026年2月18日 (水)

国際米国では1月下旬から相次いだ冬の嵐(ウィンター・ストーム・ファーンなど)の影響で、温度管理が必要な冷蔵トラック(リーファー)の輸送需要が急増し、需給がひっ迫している。スポットレートは前年比25%超の高水準が続いており、北米に拠点を置く日系食品・医薬品メーカーや日系物流企業のコスト増につながる恐れがある。(編集長・赤澤裕介)

今回の嵐は最大40州に影響し、停電は85万世帯超に及んだ。幹線道路(I-35、I-20など)が通行不能となり、冷凍・冷蔵貨物の輸送に深刻な遅延が生じた。通常はドライ(常温)で運ばれる飲料品や化学品、医薬品が凍結防止のためリーファー輸送に切り替わり、需要が一気に膨らんだ。

嵐で積み荷急増、キャパシティー不足が直撃

DATフレート&アナリティクス(米国)のデータによると、2月第1週(2月1-7日)の全国平均スポット・リーファーレートは1マイルあたり2.94ドルと、前週比9セント上昇した。積み荷件数は同71%増の100万件超となる一方、トラックの掲載件数は10%減少し、積み荷対トラック比率は27.54まで上昇した。同第2週(8-15日)は嵐後の正常化で2.90ドル(前週比4セント減)に落ち着いたものの、前年同期は2.31ドル水準であり、現在のレートは25%高い。北米向け食品や医薬品の輸送コストを直接負担する日系企業にとって、無視できない上昇幅だ。

特定レーンでも影響は顕著だ。嵐の影響が大きかった中西部-北東部では、ナッシュビル-オマハ間のリーファーレートが平均1640ドルから900ドル超のスパイクを記録した。フロリダ州プラント・シティ発の出荷では、「イチゴの首都」として知られる同地でイチゴの収穫が3週間遅れた。2月26日から始まるフロリダ・ストロベリー・フェスティバルに向けた出荷ピークと冬の嵐が重なり、レイクランド市場では1日100台規模のリーファー需要が生じた。バレンタインデーの需要とも重複し、プレミアム運賃は前年比30%超となった。

米物流仲介大手CHロビンソンは26年のリーファー輸送コストについて、当初の前年比6%増の見通しを8%増に上方修正した。同社の積み荷対トラック比率も11.1対1(通常9.9対1)まで上昇した。

米物流業界では嵐後の市場動向が注目されており、業界アナリストのケン・アダモ氏はX(旧ツイッター)への投稿(2月16日)で「気温の回復とともに荷動きが蒸発しており、容量の確保は容易になりつつある」と記した。DATのトラックロード・ボリューム・インデックス(TVI)ではリーファー指数が184と依然高水準で、ボラティリティーは続いているものの、2月中旬以降は落ち着きを取り戻しつつある。

北米に製造・販売拠点を持つ日系食品・飲料・医薬品メーカーや、北米物流を担う日系3PLにとってはコスト増と納期遅延の両面での影響が懸念される。北米産農産物を輸入する日本のバイヤーにとっても、調達コストの上昇につながる可能性がある。気候変動による冬季の気象リスクが常態化するなか、代替ルートの確保や需給予測の精度向上が中長期的な課題として浮上している。

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