M&ADPワールド(UAE)とAPMターミナルズ(オランダ)は18日、サウジアラビアのジッダ・イスラム港にある南部コンテナターミナルで戦略的パートナーシップを締結したと発表した。DPワールドが保有する同ターミナルの株式のうち、APMターミナルズが37.5%を取得し、DPワールドは62.5%の過半を維持する。運営主体は引き続きDPワールドが担う。

(出所:DPワールド)
APMターミナルズは、APモラー・マースク(デンマーク)傘下で世界各地の港湾ターミナルを運営する事業会社。今回の出資により、DPワールドとマースク系の港湾・物流事業者が、紅海の要衝であるジッダ港で資本関係を伴う協業に踏み出す形となる。
ジッダ・イスラム港は、サウジアラビア最大級の貿易港で、アジア・欧州・アフリカを結ぶ紅海航路の結節点に位置する。DPワールドは2019年に同港南部コンテナターミナルの30年間のBOT(建設・運営・譲渡)コンセッションを獲得して以降、大規模な設備更新と拡張投資を進めてきた。これにより処理能力の増強や作業効率の改善を図るとともに、サウジ政府が掲げる「ビジョン2030」に沿った環境配慮型の運営体制を整えてきたとしている。

(出所:DPワールド)
両社はまた、ターミナル単体にとどまらず、港湾背後の物流機能強化にも投資してきた点を強調。岸壁と倉庫、流通施設、内陸輸送を結ぶ統合型ロジスティクス基盤を構築し、輸出入貨物のゲートウェイ機能を高めるとともに、サプライチェーン全体での接続性向上を狙う。DPワールド、マースクの双方がジッダ港で物流機能への投資を進めており、今回の資本提携はその延長線上に位置付けられる。
DPワールドのユヴラジ・ナラヤンCEOは、サウジアラビア市場を同社の成長戦略の中核と位置付けたうえで、ジッダ港南部コンテナターミナルを「高能力で近代的なゲートウェイに転換してきた」と説明。今回の提携は、DPワールドの運営力と同ターミナルの競争力に対する国際的な信認を示すものだとした。
紅海航路を巡っては、地政学リスクの高まりを背景に、港湾・物流インフラの安定性と代替性が改めて問われている。両社の協業は、ジッダ港のハブ機能を一段と高めると同時に、サウジアラビアを軸とした中東物流の競争環境にも影響を与えそうだ。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。




















