調査・データ東京商工リサーチは7日、伊藤忠商事、丸紅、三井物産、三菱商事、住友商事の5大総合商社について、国内の仕入先・販売先ネットワークを分析した調査結果を発表した。同社の企業データベース(440万社超)から1次(直接取引)および2次(間接取引)の取引先を抽出・集計したもので、5社合計の取引先は延べ8万4037社に達した。
物流業界にとって注目されるのは、仕入先における運輸業・郵便業の存在感だ。業種別で3位の3727社(構成比10.3%)を占め、伊藤忠商事(936社)と三井物産(921社)が牽引している。5大商社が製造・流通を結ぶ物流網に深く組み込まれており、商社のサプライチェーンが国内物流事業者と密接につながっている実態が改めて浮き彫りになった。
取引先の規模で最多は伊藤忠商事の2万1972社で、最小の住友商事(1万851社)との差は1万1121社にのぼる。上位2社の伊藤忠商事と三井物産(2万750社)だけで合計4万2722社となり、5社計の50.8%を占める。
仕入先を業種別にみると、卸売業・小売業が1万3912社(38.6%)で最多、製造業が1万2349社(34.2%)と続き、この2業種で仕入先全体の72.8%を占める。販売先でも卸売業・小売業(2万2387社)と製造業(2万541社)の2業種で全体の80%超を占め、「モノが動くところに商社あり」という構造は今なお健在だ。
地域別では、仕入先の44.5%にあたる1万6072社が東京都に集中し、大阪府(4626社・12.8%)、愛知県(2513社・7.0%)と続く。上位5都道府県で全体の72.0%を占め、大都市圏への集中が鮮明だ。一方、販売先では北海道(仕入先572社→販売先1111社)や沖縄県(仕入先61社→販売先431社)で販売先が仕入先を大きく上回り、生産地から消費地への流通機能を商社が広く担っている実態が数字に表れている。
各社の特徴も取引先分布に鮮明に反映されている。伊藤忠商事は繊維・食品・消費財の集積地である大阪府の仕入先が1597社と他の4社を大きく上回る。三井物産は製造業・運輸業の仕入先比率が高く、鉄鉱石や液化天然ガス(LNG)を中心とする資源・エネルギー分野の強さを映す。三菱商事は情報通信業の仕入先が300社と5社中最多で、近年のAI(人工知能)・デジタル分野への投資拡大が取引先にも反映されている。丸紅は電気・ガス・熱供給・水道業の販売先が165社と最多で、電力・アグリを軸とする事業構造が際立つ。住友商事は建設業の仕入先が291社と5社中最多で、不動産・インフラ事業との深い連携がうかがえる。
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