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セイノーHD、輸送事業がけん引し営業益25.8%増

2026年5月14日 (木)

財務・人事セイノーホールディングス(HD)が14日発表した2026年3月期連結決算は、売上高が前期比10.3%増の8129億6500万円、営業利益が同25.8%増の376億500万円、最終利益が22.8%増の236億3800万円だった。国内貨物輸送量が前年を下回り、ドライバー不足や労働時間規制、エネルギー価格の高止まりが続くなか、主力の輸送事業が増収増益を確保した。

輸送事業の売上高は13.9%増の6308億9000万円、営業利益は32.2%増の274億2500万円。特積み事業では、重量・距離帯ごとの適正運賃収受が進み、説明会資料によると西濃運輸の一般便キロ単価は前年同期比3.7%増となった。一方、日あたり物量は一般便・ミニ便合計で0.6%減にとどまり、荷動き自体は弱さを残した。単価改善と運行便の効率化が、傭車・外注費の増加を吸収した形だ。

24年10月に連結子会社化したMDロジスも通年で寄与した。MDロジスの売上高は1192億6000万円、営業利益は57億1000万円と、輸送事業の業績押し上げ要因となった。セイノーHDは、MDロジスの物流ノウハウと自社の輸送ネットワーク、システム群を組み合わせ、国内外の物流サービスの高付加価値化を進めたとしている。ただし、増益の一部はM&Aによる連結効果であり、既存事業だけの成長力は引き続き見極めが必要だ。

輸送現場では、O.P.P.(オープン・パブリック・プラットフォーム)を通じた共同輸送や非効率エリアの補完を進めた。拠点面では、西濃運輸の名古屋北支店の新築移転、横浜支店の建て替え、金沢倉庫の新設、セイノースーパーエクスプレスの松本営業所・四日市営業所の移転などを実施した。設備投資は物流施設の再編や既存拠点の機能強化に向かっており、輸送品質と効率化の両立を狙う。

自動車販売事業は売上高4.3%減の1103億4600万円、営業利益3.4%減の69億1700万円だった。乗用車はメーカーの供給制限や環境性能割廃止に伴う登録時期の後ろ倒し、トラックは認証不正の影響やモデルチェンジ前の生産計画の影響を受け、新車販売台数が前年を下回った。物品販売事業は介護用品が底堅く、売上高5.5%増の409億2600万円、営業利益12.4%増の13億1400万円。不動産賃貸事業も増収増益だった。

27年3月期は、売上高1.5%増の8255億円、営業利益10.1%増の414億円、最終利益16.3%増の275億円を見込む。輸送事業では特積みの物量を日あたり101.5%、単価を102.8%と想定する。4月には福山通運と山陰地域の共同輸送を担うTGL山陰を設立し、AZ-COM丸和ホールディングスとも業務提携で基本合意した。人口減少地域や人手不足への対応として共同化を進める方向性は妥当だが、競合関係にある事業者間でどこまで実効性ある運行・拠点再編に踏み込めるかが焦点となる。

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