M&A大同特殊鋼は15日、持分法適用関連会社の東北特殊鋼に対し、完全子会社化を目的とする公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買付価格は普通株式1株につき4491円で、期間は5月18日から6月29日までの31営業日。東北特殊鋼は15日、TOBへの賛同と株主への応募推奨を決議した。
大同特殊鋼は現在、東北特殊鋼株254万9500株を保有しており、所有割合は34.32%。東北特殊鋼の筆頭株主で、同社を持分法適用関連会社としている。TOBでは、大同特殊鋼が保有する株式、東北特殊鋼の自己株式、不応募合意株式を除く全株式を取得対象とする。買付予定数の上限、下限はいずれも設定しない。
大同特殊鋼は、岡谷鋼機、東京窯業、光通信グループなどの主要株主との間で公開買付不応募契約を締結。不応募合意株式は合計294万2200株で、所有割合は39.61%。TOB成立後は、株式併合などによるスクイーズアウト手続きを実施し、最終的に東北特殊鋼の株主を大同特殊鋼のみとする方針だ。東北特殊鋼株は一連の手続きを経て上場廃止となる見通し。
東北特殊鋼は、耐熱鋼、特殊ステンレス鋼などの特殊鋼鋼材を製造するほか、自動車や産業機械向け部品、金型・治工具・部品などの熱処理加工を手がける。大同特殊鋼は、東北特殊鋼に対して主要原材料である特殊鋼鋼材を供給しているほか、製造設備の納入、情報システムの保守・運用、製品の一部販売・運送などでも関係を持つ。
大同特殊鋼は完全子会社化の狙いを、東北特殊鋼が持つ軟磁性材料などの研究開発力や、ステンレス鋼などの表面研削を含む二次加工のコスト競争力を取り込むこととしている。現在も両社は、安全、環境、品質、IT管理などで知見を共有しているが、東北特殊鋼が上場会社であり、一般株主への配慮が必要なため、経営資源の相互活用や迅速な意思決定には制約があるとしている。
EV(電気自動車)向け・非自動車向け製品の共同開発、一部製品の二次加工の東北特殊鋼への移管、大同特殊鋼の技術開発や自動化ノウハウを活用した生産性向上、大同特殊鋼の自動車業界向け顧客基盤やグローバル商社網を使った東北特殊鋼製品の拡販などのシナジーを想定する。東北特殊鋼が強みを持つ自動車エンジンバルブ鋼や電磁ステンレス鋼についても、海外販売の拡大を図る考えだ。
物流面では、特殊鋼サプライチェーンの再編に関わる案件となる。大同特殊鋼は素材供給側、東北特殊鋼は二次加工や部品・装置製造の機能を持ち、両社の連携強化は、原材料供給、加工、販売、運送を含むグループ内の流れを一体化する動きといえる。東北特殊鋼はインドにも子会社を持っており、将来的には現地調達化ニーズに対応した二次加工移管や、海外拠点・提携先を活用したサプライチェーン構築も想定されている。
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