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IDCジャパン調べ

「顧客配送」へのロボティクス支出、年平均60%拡大

2017年8月2日 (水)

調査・データIT専門調査会社のIDCジャパン(東京都千代田区)が2日発表した世界のロボティクス、関連サービス市場の予測結果によると、ドローン、ロボット関連ハードウェア、ソフトウェア、サービスを含めた世界ロボティクス関連支出額は、2017年に972億ドルになり、16年から17.9%伸びる見通し。

IDCは5年間の予測期間中にロボティクス関連支出額は加速度的に増加する結果、21年には2307億ドルにまで拡大するとみている。16年から21年の年間平均成長率は22.8%と予測している。

組立製造とプロセス製造は17年もロボット製品・サービスの最大顧客となり、支出総額はそれぞれ305億ドルと241億ドルになる。この2つの産業分野を合わせると、予測期間を通じて、ロボティクス関連支出総額の半分以上を占める。

鉱業、石油・ガス採掘、農業を含む資源産業は、17年の3番目に大きいロボティクス関連市場で、支出額は90億ドル。16-21年の予測期間に支出額が急速に拡大する産業分野は、教育(年平均成長率71.9%)、小売(51.3%)、建設(38.3%)、卸売(37.2%)、保険(36.3%)とみる。

このほか、自動採掘、棚出梱包(卸売)も支出額が増えると予測。予測期間中にロボティクス関連支出の最も急速な拡大が見込まれるユースケースには、積荷降ろし(71.6%)、教育補助(68.3%)、顧客への配送(60.6%)が含まれる。

地域別では、日本を除くアジア太平洋地域が全予測期間のロボティクス関連支出額の半分以上を占める見込みで、17年は515億ドル。日本は17年に2番目に大きな市場(143億ドル)で、米国と西欧がそれぞれ136億ドル、101億ドルと後に続く。

米国は予測期間が終了するまでに2位になる見込みで、4つの地域市場はいずれも組立製造とプロセス製造による好調な支出がけん引する。5年間の予測期間で見た場合、最も急成長が見込まれる地域は、中南米(26.5%)、日本を除くアジア太平洋(25.2%)、米国(24.1%)。