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越境EC初のEXPOに、実践知と成長戦略が集結

2026年10月5日 (月)

イベント日本越境EC協会(JACCA)と本誌LOGISTICS TODAYが共同主催する「越境EC EXPO 2026」が5日、開催された。日本企業の海外市場への挑戦を、市場開拓から販売、決済、物流まで一気通貫で考えるイベントで今回が初の開催となる。

国内市場が成熟する一方、EC(電子商取引)やSNS、AI(人工知能)の普及で中小・地方企業にも海外販売の機会が広がっている。ただ、実際の事業化には販売チャネルの選定だけでなく、各国規制や通関、決済、国際物流、マーケティングなど多くの壁がある。EXPOでは、これらを個別に切り分けず、世界で「売る」から「届ける」、さらに事業として成長させるまでの実践知を1日に集めた。

登壇者には、アリババ、イーベイ・ジャパン、日本貿易振興機構(JETRO)、日本郵便、フェデラルエクスプレスジャパン(FedEx)など、大手ECプラットフォーマーや、越境EC支援事業者、越境ECで事業拡大を成功させた事業者などが名を連ねる。

会場では「EXPOステージ」と「実践・課題解決ステージ」を並行して展開するとともに、展示・相談ブースも設置。配送、決済、多言語対応など、具体的な海外展開の課題を専門家に直接相談できる場とした。一部セッションは後日、アーカイブ配信も予定している。


開幕にあたり、JACCA代表理事の小松英樹氏とLOGISTICS TODAYの赤澤裕介編集長が登壇、今回のイベントには、越境ECセラーやその支援企業、物流企業のほか、官公庁、金融機関など幅広い参加者を集めたことを報告した。

両氏からは、越境ECでは販売の仕組みだけを整えても事業は成立せず、物流を初期段階から設計に組み込む必要があるとの認識が示された。どの商品を、どの市場で、どのチャネルを使って販売するかに加え、通関や輸送条件、配送コスト、リードタイムまで含めて設計することが、顧客満足や競争力に直結する。物流技術の進展にも触れ、従来は大手企業が中心だった高度な物流活用についても、中小企業が利用しやすくなる余地が広がっているとの見方を示し、このイベントを契機により多くの事業者が成長のきっかけを掴んでもらいたいと呼びかけた。

▲JACCA 小松英樹氏

続くオープニングセッションでは、JETROデジタルマーケティング部ECビジネス課課長の高村大輔氏が「市場動向と公的支援:日本のセラーが世界で勝つために」と題して講演した。高村氏は、世界のEC小売市場が各地域で成長を続け、2030年には8.8兆ドル規模に達する見通しを紹介。中国、米国が市場をけん引する一方、日本企業にとってもECを通じて海外市場へ直接アクセスする機会が広がっていると説明した。

背景にあるのが、ECのグローバル化、モバイル化、SNSコマース、AIの普及だ。かつて海外進出には現地法人や代理店、多額の広告投資などが必要だったが、現在はECプラットフォームやSNS、多言語対応ツール、小ロット配送などを活用しながら海外販売を始められる。一方で、参入障壁が低くなった分だけ競争は激しくなり、「何をするか」だけでなく「どう勝つか」が一段と重要になっていると指摘した。

海外市場を選ぶ際には、市場規模だけでなく、売れている商品カテゴリー、主要なマーケットプレイス、販促手段に加え、自社商品の受容性や規制、対応言語、人材なども含めて判断する必要がある。成功企業に共通するのは、最初から大きく投資するのではなく、市場を学び、調べ、戦略を立て、小さく試し、結果を見ながら改善することだという。

高村氏は「完璧な準備」を待つのではなく、「最初の一歩」と「やり抜く意思」が重要だと強調。JETROでは市場調査や物流、ブランド構築、Amazon販売、AI活用などに関する情報提供やセミナー、専門家による伴走支援などを通じ、日本企業の海外展開を後押ししていることを紹介した。

▲JETRO 高村大輔氏

越境EC成功の軌跡、2社が語る成長の条件

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LOGISTICS TODAY編集局
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