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ホタテ貝殻を鮮度保持材に、物流用途も検証

2026年10月9日 (金)

フードShelltas(シェルタス、東京都大田区)は9日、ホタテ貝殻を原料とする海洋由来カルシウム素材「SeaFect」を食品の鮮度保持分野に活用するため、農林水産省が事務局を務める「フードテック官民協議会」の鮮度保持技術ワーキングチーム(WT)に参画したと発表した。食品メーカーや容器・包装メーカー、物流企業、研究機関などと連携し、食品サプライチェーンでの用途開発を進める。

SeaFectは、北海道産ホタテ貝殻を原料とするパウダー状の素材。同社はこれまで農業、水産養殖、衛生、水処理などの分野で用途開発を進め、抗菌性やカビの抑制に関する試験データや知見を蓄積してきた。今回の参画を機に、食品の製造から包装、保管、物流までを対象に、鮮度保持に役立つ素材としての可能性を検証する。

▲SeaFectを用いたトマトの社内比較試験(出所:Shelltas)

物流分野では、容器・包装材への応用や保管環境での衛生用途に加え、冷凍、冷蔵、真空、包装など既存の鮮度保持技術との組み合わせを想定する。従来技術を置き換えるのではなく、補完する素材として活用する方針だ。鮮度保持技術WTでは、食品ロス削減や海外輸出を含む食品商圏の拡大を目指しており、SeaFectについても食品サプライチェーンでの具体的な用途を検証する。

同社が実施した予備的な社内試験では、夏季の室温環境でトマトを3週間保管した結果、無処理区でカビや劣化が進んだ一方、SeaFectを使用した試験区では外観上の鮮度がより維持される様子を確認した。ただし、この結果は鮮度保持効果を保証するものではない。また、第三者機関による試験では複数の細菌に対する抗菌性を確認しているが、実際の使用条件に即した検証を今後進める。

今後はWTに参加する企業や研究機関などとの共同研究・共同開発を通じ、対象食品や保存条件、使用方法を明確にしながら科学的な検証を進める。水産業の副産物を再利用する資源循環と、食品サプライチェーンにおける鮮度保持の両立を目指す。

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