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他分野への応用や海外展開も計画

レンゴー、文化財保護用のガス吸着シートを開発

2014年4月8日 (火)

荷主レンゴー、文化財保護用のガス吸着シートを開発レンゴー(大阪市北区)は8日、自社開発素材のゼオライト高密度結晶化パルプ「セルガイア」を用い、文化財の保護など向けのガス吸着シート「GasQ」を資料保存器材(東京都文京区)と共同で開発したと発表した。

文化財を保護、保存する際には、空気中の特定のガスによるダメージや、文化財や映像フィルム、古文書自身が発するガス(アンモニア、酢酸、硫化水素、揮発性有機化合物)などによる影響が問題となっていた。

GasQは、セルガイアをスパンレース不織布に配合した素材を用いることで、幅広いガス種に優れた吸着性能を発揮するとともに、木製や酸性紙製の保管保存容器そのものが発する有機酸からも保護する。

今回の開発では、文化財保存で長年の実績を持つ資料保存器材が、文化財保存用不織布としてその有効性に着目し、共同で商品設計を行い、各種試験によって顕著な効果を確認した。

GasQは同種の保護シートよりも薄く、軽く、加工しやすいという特徴があり文化財の劣化を安全で安く防ぐことができるとしている。既に全国各地の博物館や美術館、図書館、大学の研究資料室などで採用されており、今後、文化財の保護、保存だけでなく、他分野でも用途開拓を進め、海外市場への展開を図る。